2007/03/07(水)なんとか+2πr

2007/03/07 23:00

 たかしおのさんのブログで「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」という予備校の電車広告について触れられていて、思わず唸ってしまいました。

 http://d.hatena.ne.jp/drk2718/20070306#p1

 なるほど、円周で考えれば良かったんですね。私が電車の中で解いていた時は面積を使おうとしていたので、正十二角形では3より大きいことしか証明できず、正二十四角形に登場してもらわなければなりませんでした。二十四角形ってあんた。


□ 証明のようなもの*1

 半径r、中心角15°である扇形の面積をSとし、AB=AC=r、∠A=15°である二等辺三角形△ABCの面積をS'とすると、それぞれの値は以下のように表すことができる。

 S = ¥pi r ^ 2 ¥times ¥frac{15}{360} = ¥frac{¥pi r ^ 2}{24}

 S’ = ¥frac{1}{2} r ^ 2 ¥sin 15 ^ ¥circ

 三角関数の加法定理により、

 ¥sin 15 ^ ¥circ = ¥sin (45 ^ ¥circ - 30 ^ ¥circ) = ¥sin 45 ^ ¥circ ¥cos 30 ^ ¥circ - ¥cos 45 ^ ¥circ ¥sin 30 ^ ¥circ ¥¥ = ¥frac{1}{¥sqrt{2}} ¥times ¥frac{¥sqrt{3}}{2} - ¥frac{1}{¥sqrt{2}} ¥times ¥frac{1}{2} = ¥frac{¥sqrt{6} - ¥sqrt{2}}{4}

 ここで、

 1.415 > ¥sqrt{2} > 1.414

 ¥sqrt{3} > 1.732

 であることは各辺を2乗すれば明らかであるから、

 ¥sin 15 ^ ¥circ = ¥frac{¥sqrt{6} - ¥sqrt{2}}{4} > ¥frac{1.732 ¥times 1.414 - 1.415}{4} > 0.258

 よって、

 S’ = ¥frac{1}{2} r ^ 2 ¥sin 15 ^ ¥circ > ¥frac{1}{2} r ^ 2 ¥times 0.258 = 0.129 r ^ 2

 S>S'であるから*2

 S = ¥frac{¥pi r ^ 2}{24} > S’ > 0.129 r ^ 2

 よって、

 ¥pi r ^ 2 > 3.096 r ^ 2

 ¥pi > 3.096

 3.096>3.05であるから、円周率πが3.05より大きいことが示せた。(証明終わり)


*1:もう何年も数学に触れていないので、細かいミスについては目をつぶっていただけると嬉しいです。

*2:図を描くべきかもしれませんが、ここでは省略します。