2012/04/14(土)野球にビデオ判定はいらない

2012/04/14 21:15

さすがに4日続けて試合がないと寂しい。

微妙ジャッジ映像流すな!審判抗議で協議 - プロ野球ニュース : nikkansports.com
http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20120414-933750.html

調べてみると、これは長野のバックホームでランナーを刺したシーンを球場のスクリーンでリプレイしたときのことを言っているようです。つまり、東京ドームやジャイアンツ側には誤審を云々するつもりはなかったということです。東京ドームは日本シリーズ中に相手チームの監督の退任を発表した前科があるので、記事だけ読んだ時点では誤審を揶揄する行為だったのかくらいに思ってしまいました。危ない危ない。

この一件だけ見れば審判団の過剰反応にも見えますが、ここ数年色々とあるだけに、審判側もナーバスになっている部分もあるんだろうなぁと推測はできます。

しかし、Twitterでこの記事に言及している人がことごとく審判側を叩いていて驚きました。もちろん、心情的には、審判団を叩きたくなる気持ちも分からないではありません。「正しいジャッジをしている自信がないからだろう」「より良い判定のために協力するつもりはないのか」と考えてしまうのも、気持ちは理解はできます。

ただ、そもそも野球の判定にビデオを用いることに無理があると思うんですよね。

よく野球は一球一球プレイが止まるスポーツだと言われますが、それはあまり正確な表現ではありません。一球一球プレイを止めるスポーツなのです。一部のプレイを除き、自動的にプレイが途切れるわけではありません。すべての選手がプレイを継続する意志を見せなかったとき、初めてボールデッドになり、プレイが止まるのです。

そんなスポーツで、どうやってビデオ判定を運用するというのでしょうか。現在もたまに判定を覆したときに「アウトだと言われたから走るのをやめたのに」「ファウルだと言われたから取らなかったのに」という問題が起きていますが、本格的にビデオ判定を導入すると、こういう問題が頻発することになってしまいます。経緯は知らないので想像で語るしかないのですが、現在の「ホームランのみビデオ判定の対象とする」という取り決めも、ホームランの判定であればそこで必ずボールデッドになっているという理由もあるんじゃないかなぁ。

よく「誤審も野球のうち」と言われます。もちろん、誤審する審判を擁護する気はまったくありませんが、あまり誤審にカリカリするのも健全ではないと思います。私だって誤審でひいきチームが不利を受ければ腹は立ちますが、それはそれで仕方がないものと諦めています。こういう言い方は失礼かもしれませんが、もしあなたが100パーセント正確な運用がされているものにしか興味がないのであれば、スポーツ観戦ではなくて別の趣味を探した方がいいと思います。