このブログは埼玉西武ライオンズを応援しており、シーズン中はライオンズ戦の戦評を書いています。戦評と言っても素人が書くものですから、特別素晴らしいレビューができるわけではないのですが、それはおいておくとして。
戦評の中では、当然ミスをした選手には厳しいことを書かざるを得ません。口汚く罵ることだけは避けようと努力していますが、それでもミスの多い選手には冷たい文章になってしまいます。そんな中、徹底的に甘く扱われている選手が一人だけいます。西口文也投手です。
この傾向はこのブログだけに限ったことではありません。普段辛口な人が西口さんに関しては甘いというシーンは、ネット上では特に珍しい光景ではありません。それは、西口さんがインターネットを使う中心世代である30代の人間に絶大な支持を受けているからでしょう。
ただ、世代がずれてくるとこの感覚は共有できないようで、「なぜ西口がそこまで特別扱いされるのか分からない」という意見も聞かれます。まぁ、その気持ちは分からないでもありません。
西口さんのデビューは1995年。私が高校生のときです。野球というスポーツのルール、戦術、歴史を理解し、今とほぼ同じような観点で見られるようになったころです。その頃から18年、色々な光景を見てきました。
1997年に鬼神のような活躍で優勝の原動力になってくれたこと。内転筋痛に苦しめられて一時期低迷したあと、2005年に見事な復活を遂げたこと。その後5年にわたり一桁勝利が続いてもう駄目かと思ったものの、2011年に11勝を上げてまだ終わっていないと証明してくれたこと。年齢による衰えはあるものの、長い間ライオンズをずっと支えてくれている選手です。
その「ずっと」という時間を共有できた、初めてのエースが西口文也なのです。特別な存在として扱うなと言われてもそれは無理なお話です。
年配の方は想像して欲しい。私にとっての西口文也は、あなた方にとっての東尾修なのです。渡辺久信なのです。若い方は想像して欲しい。私にとっての西口文也は、あなた方にとっての10年後の涌井秀章なのです。岸孝之なのです。
納得はしがたいことでしょうが、理解はしてもらえると嬉しいです。ライオンズファン同士でいがみ合っても仕方ないですしね。