2015/01/11(日)第2回流山市アプリコンテストを見学してきました
昨日のことですが、第2回流山市アプリコンテストの見学に行ってきました。
どのアイディア、アプリもとても素晴らしかったですし、実用的なものばかりでした。また、プログラム部門では技術力の高さにも唸らされました。流山市のオープンデータは場所にちなんだものが多いため、地図やGPSとの連携というのはすぐに思いつくと思いますが、ここにARを絡めてきた発想は素晴らしいと思います。また、まさかあの場で巡回セールスマン問題という単語を聞くとは思いませんでしたし、個人的には自然言語解析を勉強中なので、議事録を解析してキーワード抽出するあたりのお話は大変興味深く聞かせていただきました。
全体的に見てみると、今回発表されたアプリは、別の都市でも(データが公開されていれば)実現できるものばかりでした。そして、汎用的であることは必ずしも悪いことではなく、広く展開できるという意味では良いことでもあります。でも、その反対に、せっかく流山市でコンテストを行うのですから、流山市でなければ成立しないくらいのアプリがあってもいいと思うんですよね。
前回私たちThunder Clawが発表した流山百歌は、データがあれば別の都市でも実現できるかというと、ちょっと微妙なところがあります。プログラムそのものは作れるでしょうが、「なぜ俳句を詠むのか」という問いに明確な答えを返すことができません。これは小林一茶と縁の深い流山市だからこそ実現できたアプリなのです。
繰り返しますが、汎用的であることは必ずしも悪いことではありません。でも、そればかりでは少し寂しいのではないかな、と感じました。
また、審査員の講評で「遊び心がない」という指摘がありました。これはまったくその通りだと思います。市民の生活を便利にするという観点で言えば、遊び心は必要はありません。ましてや市のイベントです。真面目なアプリを作ろうとしてしまうのも無理もないことかもしれません。
最初からゴミやAEDなどの実用情報は無視し(どうせみんな応募してくるから)、エンタメアプリを作ると決めた上で、「どこまでならふざけても市に怒られないか」を模索したのが流山百歌でした。今となってはもうちょっとふざけても良かったと別の意味で後悔していますが、いずれにせよスタート地点が遊び心だったんですよね。
その一方で、今回の最優秀賞、優秀賞は実用系のアプリだったため、第1回、第2回の受賞アプリのうち3つが実用系、しかもその3つともゴミ収集関連のアプリです。誤解しないでいただきたいのは、その3つのアプリとも、それぞれ実用的で素敵なアプリです。そして受賞にふさわしい素晴らしいアプリです。ただ、やはりそれだけでは少し寂しいのではないかな、と思います。人間は真面目なことばかり考えて生きているわけではありません。お遊びもユーモアも豊かな生活には必要なものなのですから。
……と、老害の苦言はここまでにして。
素晴らしいアプリを拝見して、かなりモチベーションは上がりました。どのくらい上がったかというと、アンケートの自由記述欄に「第3回には流山百歌以上のアプリを引っさげて帰ってきます」という強気な発言を書いてしまったくらい。強気発言というより単なるDQN発言のような気もしますがw
ただ、今回の発表は学生さんが多かったですし、今後もこういう方向に進んでいくのであれば、一度賞をいただいたおっさんたち二人は出しゃばらないほうがいいんじゃないかな、という思いもなくはありません。私は流山市民ではないものの、QMAというゲームを通じて流山には何度も足を運んだ縁もありますから、感謝の意味も込めてこのコンテストを盛り上げたい気持ちはありますし、そのためには喜んで協力したいとは思いますが、それが「もう一度参加すること」なのかは悩ましいところです。まぁ、正解なんてないんでしょうけど……。
いずれにせよ、現在Thunder Clawは流山市のオープンデータを利用した、流山市にちなんだアプリを作るために奮闘中です。それを公開する場所がコンテストの場なのか、それとはまったく別の機会なのかは決まっていませんが、流山市の取り組みに貢献できるように頑張ります。
Thunder Clawは流山市のオープンデータへの取り組みを応援しています。