2015/07/31(金)退職しました

2015/07/31 22:54

本日付けで2010年から5年間お世話になった会社を退職いたしました。幸いにして次の職は決まっているので、今日は一人で飲みながら自分で自分の転職祝いをしています。けっしてライオンズが10連敗で4位に転落したことを忘れるためのやけ酒ではありません。

私は大学を卒業してから5年間は主に請負の仕事に携わり、その後の10年間はいわゆる人出し系のSIerに務めていました。現職の最後の1年くらいは自社プロダクトの開発に従事していましたが、そのプロジェクトが頓挫し、再びどこかに派遣されるという方針が決まった時点で転職を決意しました。もう人出し系のSIの仕事はうんざりだったからです。

世間のSIer批判では「人月というエンジニアの能力を正当に評価することの難しい働き方が横行している」「枯れたを通り越して朽ちかけている技術にしがみついている」「プログラムの知識に乏しい人間が設計をするために実装時に破綻することが多い」「激務になりがち」といったあたりが定番の意見になります。もちろん私もそのあたりに不満がないわけではありませんが、そのいずれも最大の理由ではありません。

私にとっては「事前面接、多重派遣、偽装請負などの違法行為に関わらなければいけない、見て見ぬ振りをしなければいけない」ということが非常に大きなストレスでした。多重派遣というと、下請けで働いている人に入るお金が少なくなるとか、ピンハネだけする業者が横行するとか、そういったことが問題視されます。しかし、私はそんなことよりも、法に触れることが当たり前に行われていること自体が嫌だったのです。

両親はあまりうるさいことを言わない人たちでしたが、就職に際しては「どんな職業でも構わないが、ルールを守って、お天道様に恥ずかしくない仕事をしなさい」と言われました。その影響もあるのだと思います。

では、そこまで思っているのに、なぜ最初の転職で人出し系のSIerに転職したかというと、最初の職は請負だったものの、自社の社員のみによる開発が行われており、そういった違法行為とは無縁だったので、世の中でそんな酷い行為が行われているとは夢にも思わなかったのです。要するに、単なる世間知らずだったわけですねw

8月からは、自社プロダクトを開発する会社さんに転職します。技術的にはハイレベルなことに取り組んでいて、追いつくためにはかなり努力しなければいけないと思いますが、私を評価していただいた方々の期待に応えられるよう、全力を尽くします。

職場が変わったとはいえ、ITに関わることに変わりがありませんし、皆さんとお会いする機会もたくさんあると思います。今度ともどうぞよろしくお願いいたします。