2009/11/21(土)今さら確率問題
ここまでくると超準解析とか測度論等からのアプローチにも期待したいところですが誰かやりませんか?(やらねぇよ)
1/9→9→9→99の純情な感情 (続・読薬:2009-11-21)
測度論はちょっとかじった程度でよく分かっていないのですが、その測度論の影響を強く受けている統計学の観点から。つーかこれってそもそも確率の問題じゃねーかw
さて、もともとの問題文はこちら。
http://blog.livedoor.jp/niradama1175/archives/51288996.html
コインを3回投げたときに4回も表が出る確率を求めさせるという、非常にアグレッシブな問題です。みなさん色々な解答を出されているようですが、実はそこまで難しく考える必要はありません。高校数学の知識で充分に答えが出せます。というか、そもそも無限大が正解ではないのです。
まず、コインを1回投げたときに表が出る確率ですが、これは問題文に特に記載がない以上、0.5と考えて差支えがないと思います。このとき、表の出る回数Xは、試行回数n=3、表の出る確率p=0.5の二項分布に従います。
さて、試行回数nが充分に大きいとき、二項分布B(n, p)は正規分布N(np, np(1-p))に近似できることが知られています。これをラブプラスの定理と言います。
……違った。ラプラスの定理と言います。
さて、ここでの試行回数は3。「ひとつ、ふたつ、たくさん」という数え方があるように、3が充分に大きな数であることは経験的に明らかです。よって、今回のケースも正規分布で近似することができます。
というわけで、今回のケースはN(1.5, 0.75)に従います。
さて、表が4回出る、ということは、この正規分布で値Xが4~5の間にある確率を求めれば良さそうです *1 。
正規分布の標準化のための公式は
ですから、X=4の場合の標準化得点をZ1、X=5の場合の標準化得点をZ2とすると、下記の通り求められます。
正規分布表によると、Zが2.89以下である確率は0.9981ですから、2.89以上になる確率は1-0.9981=0.0019。また、Zが3.9を超えると確率は1になってしまい、分布表にすら載っていないので、X=5の確率は無視して良さそうです。
よって、コインを3回投げたとき、表が4回出る確率は0.0019であることが求められました。QMA的には「何分の1」かを問うているので、0.0019の逆数を取って526.3...となり、「526」が正解になりそうです。
今日の結論
統計学は小さいサンプル数ではほとんど役に立たない。
*1:3.5~4.5でもいいんでしょうけど、そうすると確率が跳ね上がってしまったので4~5にしましたw