2013/02/03(日)匿名だからできること

2013/02/03 20:39
ちょっと前の記事ではあるのですが、面白い話だったので取り上げてみます。 [どう防ぐ? SNSのプライバシー流出 - ねとらぼ](http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1211/11/news003.html) ショウコさんの話は人格の話だし、キミエさんの話はセキュリティ意識の話なので、プライバシーとはあまり関係ないと思いますが、一番最初に出てくるカオリさんの話には思うところがある方も多いのではないでしょうか。 私はネット上の活動では本名を名乗っていません。そのときの名前は「ちぃといつ」だったり「パグリアルよ」だったり「シアンフロこ」だったり「ポニーともり」だったり「ねつれつかんげい」だったりしますが、いずれにせよハンドルネームで通しています。 これは本名を知られたくないというよりも、親しくないリアル知人にネットの活動を見られたくないという思いのほうが強いです。リンク先の記事の話で言えば、カオリさんのように書きたいことが書けない状況に追い込まれたくない、という思いです。 あと、家族にブログが見つかりたくないというのも大きいですね。要するに、いくらヲタ趣味に理解がある親だとはいえ、リアル妹がいるのにシスプリはアカンだろうと、まぁそういうことです。 逆に、ハンドルを知っている方に対して、積極的に公表はしていないまでも、本名を意地でも隠そうとはしてはいません。各種の勉強会でお会いした方に渡した名刺にもハンドルと本名を併記してあります。ハンドルを知っている方に本名を知られることはそれほど嫌ではないのです。 また、私が本名で活動することに抵抗があるのは、私はかなり珍しい名字なので、日本に同姓同名の人はおそらくいないと思われるからです。つまり、名前だけで本人が特定されてしまうんですよ。 本名が外に出ることによる影響って人によって違うんですよね。たとえば「佐藤一郎」さんと俺の名前じゃ、本人を特定するためのヒントとしての重みが違いすぎる。私が本名でネット上に文章を上げた瞬間、私の名前を知る全ての人が私の書いた文章だと特定できるんですよ。これはやりづらい。 ネットでの本名推進論者は、このあたりのことに気づいていないか、あるいは意図的に無視しているのが気にくわない。「匿名だから書けること」というのは、何も告発のような文章だけではありません。日常のしがらみから解き放たれないと書けない文章、それもまた「匿名だから書けること」なのです。春歌がかわいいとか春歌がかわいいとか春歌がかわいいとか。