だいぶ時間が経ってしまいましたが、PyCon APAC 2013 in JAPANに行ってきましたので、簡単に感想などをまとめてみます。
## ぱいこん!(9月14日)
### 基調講演/Georg Brandlさん([映像](http://www.youtube.com/watch?v=njj9waa-jJg))
Python3.2、3.3のリリースマネージャーのGeorg Brandlさん。最初は「3.3使おうぜ!」とか、3.4のリリース予定とか、2から3への移行状況の話だったのですが、中盤からはBrandlさんが携わっている中性子の研究のお話に移っていきました。
研究の機器の制御をするためのプログラムにPythonが使われているとのことで、Brandlさんは文法が簡単であり、必要な機能が揃っているということを利点に上げていました。もちろん、これはPythonの利点として何度も挙げられていることではありますが、専門のプログラマでない研究者の方がプログラミングに携わる場合を考えると、この利点はとても大きなものになることは当然と言えば当然です。
それにしても、ソフトウェア開発の現場ではないところでPythonが使われている話を聞いていると、かなりゾクゾク来るものがありました。Pythonすげー。
### Pythonプロダクトを活用した開発チーム運営/池内孝啓さん([動画](http://www.youtube.com/watch?v=0DiLNjPsq38)/[スライド](http://www.slideshare.net/iktakahiro/python-in-pycon-apac-2013))
Rhodecode、Mercurial、Jenkins、Sphinxなどを組み合わせてのプロジェクト運営の方法。個々のアプリについては知っているものもありましたが、複数を組み合わせて使ったことはなく、こんな方法もあるんだなーと感心してしまいました。感心するだけじゃなくて活かしていかなきゃいけないんですけどねw
### Sphinxと僕/tell-kさん[動画](http://www.youtube.com/watch?v=CdVvthQASRk)/[スライド](http://tell-k.github.io/pyconapac2013/#/))
Sphinxの入門講座。私はTinkererを通してSphinxを使ったことがある程度だったのですが、当たり前ですがそれだけでは使いこなせたとは言えないなーと痛感しました。ほかの方のセッションでもSphinxの話題が出てくることが多かったので、ちょっと腰を据えて使ってみたいと思います。
### Pylons/PyramidからのDjango逆入門/Nozomu KANEKOさん([動画](http://www.youtube.com/watch?v=yJsbDeIt7gw)/[スライド](https://speakerdeck.com/knzm/pyramid-karafalse-django-ni-ru-men))
Pylons/Pyramidの開発者から見たDjangoを触った印象、といった内容でした。別フレームワークから見たDjangoということで、そういう見方もあるのかという発見もあり、とても面白いセッションでした。また、form.is_valid() が副作用を持っているのが許せない、とおっしゃっていましたが、まったくその通りだと思います。このメソッド名だったら余計なことしちゃだめですよねw
### Programming AWS with Python/Yasuhiro Matsuoさん([動画](http://www.youtube.com/watch?v=-HqqrSrhSb0))
AWSをまったく使ったことがなかったので、ちょっとついていけませんでした。興味はあったのですが、ちょっとチャレンジしすぎた感があります……。
### Python on Windows Azureの心得/高橋道也さん([動画](http://www.youtube.com/watch?v=_OhKB2an_x0))
同上。ただ、Windows AzureでPythonを動かすのはけっこう大変そうだなー、ということはわかりましたw
### about mock/podhmoさん([動画](http://www.youtube.com/watch?v=dTSKCJgLAWA)/[スライド](http://podhmo.github.io/pycon/slide/index.html?transition=none#/))
前半はmockの機能を実装してみよう、というお話。特殊メソッドに対する理解が足りないので、ときどき置いていかれてしまいました。もっとPython力を磨かないと駄目だなー。後半はFalse Positiveを避けるためのお話。これはPythonに限らずどの言語でも言えることですよね。ある意味では今回のPyConで一番すぐに役立ちそうなお話でした。
## ぱいこん!!(9月15日)
### 基調講演/Rian Hunterさん([動画](http://www.youtube.com/watch?v=as3ISHCknz0))
Dropboxの3番目のエンジニアであるRian Hunterさんのお話。「C makes me feel competent.」「Haskell makes me feel smart.」「Python makes me feel good.」には笑わせてもらいましたが、単なる笑い話ではなくある意味では真実だよなーとも思います。確かにそういうところがあるよね。
後半はPythonへの批判に対する反論がなされていましたが、今までなかったような観点からのお話だったので、とても新鮮に感じました。私はPythonが好きなわりには静的型付け派だったりするのですが、その私でも素直に納得できました。ダックタイピングはインターフェイス指向か。うん。
### 入門Ansible/清水琢さん([スライド](http://www.slideshare.net/takushimizu/ansible-26200860))
構成管理ツールのAnsibleでどんなことができるかの解説。手順書を作ってそれとにらめっこしながら環境構築を進める、という原始的なやり方しか知らなかったので、話を聞いている最中も、あのときにこれを知っていればなーという思いでいっぱいになってしまいましたw 次のプロジェクトではこれ使おう。
### Python2.5から3.3で動作するツールの作り方/Takayuki Shimizukawaさん([動画](http://www.youtube.com/watch?v=U1CSxd-kklY)/[スライド](http://shimizukawa.bitbucket.org/pyconapac2013-how-to-make-with-python2-to-3/index.html))
Python2.5に対する憤りを強く感じるセッションでしたw もちろん複数のバージョンに対応することは簡単なことではないと思っていましたが、ここまで大変だとは思いませんでした。
### Django1.5における効果的なMTV設計&ネイティブApp/luyikeiさん
モデルの継承ができることは知っていたのですが、親クラスのobjectsでまとめてサブクラスを扱うこともできることは知りませんでした。上手いこと抽象化できれば使う場面は出てきそうです。しかし、年齢で判断するのは失礼かもしれませんが、高校生でこれだけの発表ができるのは本当にすごい。
### Django最速デバッグ指南/hirokikyさん([動画](http://www.youtube.com/watch?v=VQ9nKrW6X3s))
Djangoでのデバッグに役立つツールや方法をたくさん紹介してもらいました。今まではPyCharmでブレークポイントを置くくらいのことしかやっていませんでしたが、これからはいろいろと捗りそうです。後半はログのお話。ログレベルのお話はほかの言語でも通じるところはありますよね。参考になりました。
## 反省会(9月15日)
つっても[joeくん](http://uragami.hatenablog.jp/)と飲んでただけなんですけどw
俺たち何も知らないんだよなーもっと頑張らないとなーという話をしながらしみじみと飲んでいました。
頑張らないといけないよなーで終わってしまってはアレなので、今作っているアプリにも今回のPyConで得た知識を活かしていければいいなと思っています。アプリについては色々あって詳細はまだ言えないのですが、近々このブログでも何らかのお知らせができればな、と思っています。