2005/11/14(月)MSD情報局 第1回

2005/11/14 23:45

「皆さん、こんばんは。町田セブンダイヤモンズの最新情報をお届けする "MSD情報局" の時間がやってまいりました。栗山奈々子です」

『周防良一です』

「……で、周防さん?」

『はい?』

「あなたは町田の監督じゃないですか。こんな番組に出ている場合じゃないでしょう」

『いや、でもまだ初年度でOBもいませんしね。解説者になるような人材もいないんで、それまでの繋ぎですよ、繋ぎ』

「そういうものなんですか」

『まぁ、大物選手が引退する前に、僕が監督をクビになるかもしれませんけどね。あはは』

「……笑い事じゃないような気が」

『でも、今からそんな深刻に考えても仕方がないでしょう』

「……なんて呑気な」

『だって、オーナーの考えた設定にそう書いてあるんですから、仕方がないじゃありませんか』

【周防良一】

・現役時代のポジションはキャッチャー。右投げ右打ち。

・ピッチャーのいい球を引き出すことを中心にリード。そのため、打たれ始めると止まらないことが多かった。「相手の弱点を攻めるだけじゃ、ピッチャーの個性なんて関係なくなっちゃうでしょ?」が口癖。

・毎年計ったかのように.270、15本塁打前後でシーズンを終える彼が引退を決意したシーズンの成績は.260、10本塁打。

・もともとそれほど脚は速くなかったが、徹底した走塁練習を繰り返してベースランニングのスピードは人並み以上に。「チャンスの度に代走を出されていたら、ベンチからキャッチャーがいなくなっちゃうよ」とは彼の言。

・深いことは考えない。明日は明日の風が吹く。

・町田を心から愛する。「町田って神奈川だよね?」などと口にしようものなら血の雨が降る。

「オーナーも忙しい忙しい言っている割にはちゃんと考えているじゃないですか。ところで、私の設定はないんですか?」

『ああ、ここにちゃんとありますよ。ほら』

【栗山奈々子】

・おっぱい

・ツンデレ

「ちょ……」

『はいはいはいはい、時間ないからとっとと先に進みますよ』

「オーナー! オーナーはどこ!?」

 

 

「……それでは、先日行われたオープン戦の結果をご覧ください」

『ちょ……その血糊の付いた金属バットは何!?』

「……何か?」

『……何でもありません。さ、さぁ、オープン戦の結果を見てみましょうか』

http://ybl.hp.infoseek.co.jp/OP1.html

「プレーオフで出雲を降し、見事初代オープン戦王者の座に輝きました」

『オープン戦王者って……偉いんですか? オープン戦好調のチームは大抵ペナントではメロメロに……』

「そうならないようにするのが監督の仕事なのでは?」

『そ、そうですね』

「それでは、選手の個人成績を見ていきましょう。まずは野手陣の成績です」

         AVG   G  HR  RBI  SB
-----------------------------------
 重田忠之   .339  44   9   25  12
 黒河良三   .241  24   0    3   1
 関家陽平   .307  41   2   24   5
 尾原圭    .320  41  12   31   3
 勅使河原直  .301  44  10   37   1
 笠井淳    .306  44   3   27   6
 橋岡晴彦   .265  44   6   22  10
 柏倉良平   .221  42   2   18   0
 佐々常雄   .333   4   0    0   1
 恒吉国夫   .245  29   2   13   4
 白井致    .208  43   4   19   2
 芳野正隆   .571   5   0    3   0
 島崎涼    ----   0   0    0   0
 大塚徹郎   .219  10   0    2   1
 溝上昭治   .286   3   0    1   0
 福富耕三   ----   0   0    0   0

「3割バッターが5人。このオープン戦は打撃好調でしたね」

『みんなきっちり調整してきてくれましたよ。攻撃面に関しては監督はただ座っているだけでした』

「このオープン戦ではバントを多用している印象があったんですが」

『うちは一発のあるバッターが少ないので、とにかく得点圏にランナーを進めることを最優先としました』

「これだけ好調なバッターが揃っていたんですから、もう少し攻撃的な野球をすればお客さんも喜んだのでは……」

『そうですか? 私は攻撃的な野球イコール面白い野球だとは思いませんけど』

「と、言いますと?」

『その昔、川相がバントをすると "堅実な野球" と言われ、平野がバントをすると "つまらない野球" と言われた時代がありました。要は受け取る側が "どう思うか" ではなく、 "どう思いたいか" という問題ですよ』

「……監督の背中から、オーナーの鬱積した黒いオーラが見えてくるような気がします」

『たぶんそれは気のせいです。とにかく、現場としては全力で勝つための努力をするだけ、ということですね』

「それでは、続いて投手陣の成績です」

        ERA   G   W   L   S
--------------------------------
 常石弘志  4.13   9   4   3   0
 中島堅弥  4.06   9   4   1   0
 岩坪博文  2.72   7   2   1   0
 森沢篤   5.19   7   4   1   0
 松沢英三  6.12   6   2   2   0
 岡橋松雄  4.46   7   4   1   0
 米本紘光  3.66  12   4   1   0
 内木孝之  3.13  14   3   2   0
 茶谷亮   2.70   7   0   1   0
 竹岡義信  1.23   4   0   0   0
 角田英治  6.23   8   1   2   1
 中沢修実  0.84  15   1   0  14

『……急用を思い出したので帰ってもいいですか?』

「だーめーでーすー!」

『先発はほぼ壊滅状態でした。打線の援護がなければここまで勝てていませんよ』

「バックの守備のせいではないんですか?」

『確かにそうなんですけど、プロだったらそれを言い訳にしちゃいけませんよ』

「ただ、比較的リリーフ陣は安定していたように見えましたけど」

『そうですね。とにかく抑えの中沢に繋げば勝てるという状況が作れたのは大きいと思います』

「……ここだけの話、やはり外国人はピッチャー中心で獲得するんですか?」

『オーナーに聞いてください。お金を出すのは私ではありませんので』

「けちー」

 

 

「放送時間のほうが残りわずかとなりました。それでは皆さん、また……また……来週でいいんでしたっけ?」

『この番組は不定期ですよ、不定期』

「それでは皆さん、また会う日までー」