2008/11/10(月)全員野球で日本一!

2008/11/10 24:18
【読売 vs 埼玉西武 日本シリーズ第7戦】
(2008年11月9日:東京ドーム)
 
埼玉西武  0 0 0  0 1 0  0 2 0  3
読売    1 1 0  0 0 0  0 0 0  2
 
[勝] 星野   1勝0敗0S
[S] グラマン 0勝0敗2S
[敗] 越智   1勝1敗0S
 
[本塁打]
  2回裏 坂本    1号 ソロ (西口)
  8回表 ボカチカ  1号 ソロ (内海)

朝5時まで飲んでいましたが、ちゃんと9時には出社しましたよ! ただ、22時まで残業が続いたのは完全に想定外でした。遅くても19時くらいにはスパっと帰る予定だったんですが……。

そんな感じで手抜き更新にしたいところではありますが、さすがに普段の試合と違って鮮度が落ちたら意味のないエントリになりそうですので、頑張って今日のうちに書きたいと思います。

日本シリーズ最終戦の先発は、ライオンズが西口、ジャイアンツが内海でした。内海は初回、1アウト三塁のピンチを招きましたが、それを凌いでからは安定していたと思います。対する西口は最近にしては珍しく140キロ台が安定して出ていたので、球自体は走っていたと思いますが、とにかく制球に苦しんでいたという印象。

先制したのはジャイアンツ。初回、1アウト満塁からワイルドピッチで1点を先行。西口はこの後のピンチを凌いだものの、2回には坂本に一発を浴びて0-2。内海の出来が良さそうなだけに、この時点でかなり厳しくなったと思いました。

しかし、この後のライオンズ投手陣が素晴らしく、徐々にライオンズに流れを呼び込みました。3回から2番手石井一がパーフェクトピッチングを見せると、5回に代打ボカチカのホームランで1点差とします。正直、チャンスであればともかく2アウトランナーなしで石井一の打順だったので、この代打はもったいないと思ったのですが、ボカチカが最高の結果を残してくれました。

3番手にマウンドに登ったのは涌井。こちらも素晴らしいピッチングで、2イニングを4奪三振のパーフェクトリリーフでした。

7回表に1アウト一二塁のチャンスを逃して嫌な雰囲気になりましたが、その裏、4番手星野も亀井、李、坂本を完璧に抑えました。前2人が超豪華リレーで完璧な結果を出していただけに、この星野のピッチングが非常に重要になってくる場面でしたが、堂々としたいつもどおりの仕事ぶりでした。流石です。

8回表、先頭の片岡が2球目にデッドボールで出塁。片岡は痛がるとか怒るとかではなく、手を叩いて喜ぶほど試合に入り込んでいました。そして片岡は栗山の初球に盗塁成功! 日本シリーズ第7戦、1点ビハインドの8回ですよ? サインを出した監督も、それに応えた片岡も凄い。本当に凄い。

栗山が2球目に送りバントを決めて1アウト三塁とすると、中島が初球を打ってボテボテのサードゴロ。片岡は躊躇なくホームに突っ込んで同点に追いつきました。わずか5球の同点劇。しかし、この回はこれだけでは終わりませんでした。

続く4番中村が勝負を避けられストレートのフォアボールで一塁に歩きます。次が途中からキャッチャーに入っている野田だということを考えれば、ジャイアンツベンチとしては当然の選択でしょう。しかし、その野田が粘ってフォアボールを選びます。2アウトながら一二塁のチャンスを迎えました。

バッターボックスに向かうのは第6戦に一人で全4打点を叩き出した平尾です。平尾は2-3からの6球目、綺麗なセンター返しで二塁ランナー中村を迎え入れました。平尾は0-3から2球待ったのですが、2-3でランナーがスタートを切っていたからこそ中村が帰れたんですよね。もちろん平尾はそこまで考えて待ったわけではないでしょうが、前日からのラッキーボーイ的な勢いは健在だったようです。

さて、1点勝ち越したライオンズは8回裏からグラマンをマウンドに送りました。普段より早い登場ですが、このゲーム、この場面で他に投げるピッチャーはいないでしょう。グラマンは期待に応えて8回を三者凡退に抑えました。

9回表、マウンドに登ったのは8回途中から投げている豊田でしたが、この時点で私はライオンズの勝利を確信しました。なぜこの場面でクルーンを出さないのでしょうか? 確かに、普段の試合であればこの采配は何ら不思議なものではありません。しかし、ライオンズがなりふり構わぬ野球で逆転に成功した今、その流れを普段着の野球で止められるはずがありません。

9回裏、ジャイアンツは2番の木村拓からの攻撃でしたが、結局グラマンは阿部の出番を作らせず、9回も三者凡退に抑えて試合を締めくくりました。4年ぶり13度目の日本一です!

4年前はこのブログを始めたころの日本一でしたが、あの時はレギュラーシーズン2位からの日本一だったので、ペナントで1位を取った上での正真正銘の日本一は1992年以来16年ぶりとなります。本当に久しぶりだということもありますし、開幕前はファンですらBクラス確実だと思っていただけに、この日本一は本当に嬉しいです。胴上げを見て泣いたのなんて生まれて初めてですよ。

渡辺監督は試合後の監督インタビューで「駄目な監督を選手が盛り上げてくれた」と言っていましたが、そんなことはありません。盗塁失敗してもゲッツーを打ってもエラーをしても「気にするな」と笑顔で選手を迎えていた、その姿が若いナインをどれだけ勇気づけたことか。今年の日本一は渡辺監督でなければ成し得なかったことだと思います。本当に見事な一年間の戦いぶりだったと思います。おめでとう。そしてありがとう。

さて、次はアジアシリーズですね。偶然にも出場チームには「ライオンズ」が多いようですが、埼玉西武ライオンズがアジア最強のライオンズであることを見せて欲しいと思います。