2013/10/15(火)渡辺監督、辞任

2013/10/15 20:36
ライオンズの渡辺監督が辞任を表明しました。 [西武渡辺監督がV逸辞任 後任は伊原氏 - プロ野球ニュース : nikkansports.com](http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20131015-1204310.html) 去年も同じようなことを書きましたが、渡辺監督は人によってかなり評価が分かれる監督さんでした。私は寛容力を忘れてきた3年目あたりからは評価が低かったのですが、選手育成能力や、ときどき見せる神がかり的な采配を評価する人もいました。 渡辺監督のおかげで若い選手が育ってきたのは事実です。ルーキーの増田も、高橋も、最初は打ち込まれていましたが、我慢して使い続けるうちに勝ちパターンの選手に成長しました。また、懲罰的な打順変更ではありましたが、浅村の4番適正を見抜いたのはさすがの一言です。育成面に関しては充分すぎる結果を出してくれたと思います。 しかし、2008年以降は5年連続V逸。2011年、そして今年の終盤の追い込みによるCS進出は見事ではありましたが、逆に2010年と2012年の優勝の逃し方は酷かった。あの2年は言い訳のできない失態だったと思っています。 あくまでもインターネット上の話ではありますが、今年はさすがに批判の声が大きくなり、ようやく時代が俺に追いついてきた、という感じではありましたが、別に嬉しくはありません。できれば俺が間違いだということを証明してほしかった。 今年は怪我人が多く、優勝できるような戦力ではありませんでした。しかし、ギリギリでCSに滑り込むほど危ういチームだったかというと、そこまで酷くはなかったはずです。 渡辺監督がスピリーにこだわらなければもっと点は取れました。炭谷のところで炭谷より打てない代打上本を何度も何度も何度も使わなければもっと点は取れました。涌井の先発に見切りをつけるのが遅すぎたために、予告先発発表の時点で負けが確定しているゲームがありました。絶好調の坂田に無意味な盗塁のサインを出さなければ長期離脱はありませんでした。河田コーチが無駄に腕を回さなければもっと点は取れました。まあ、最後は監督のせいではありませんけど。 渡辺監督の全てを否定する気はありません。立場が二軍監督やコーチであれば、とても有能な人なのだと思います。しかし、いくら育てるのが上手かったとしても、その選手たちを使いこなせないのであれば意味がありません。監督はチームを勝たせるのが仕事なのです。 フロントしては、そのあたりの弱さを踏まえて、光山コーチを作戦コーチ兼任にしたのでしょう。しかし、作戦コーチがついたところで、見る限り何も変わりませんでした。もっとも、これは監督のせいというよりは光山コーチのせい、というかコーチ2年目の人に作戦コーチをやらせたフロントのせいではありますけど。 ともあれ、ひとまずお別れです。お疲れさまでした。采配には不満はありましたが、渡辺久信さんという人は好きな監督でした。まだ48歳ですし、いずれまたグラウンドに戻ってくる機会もあるでしょう。そのときには、今回とは一味違う渡辺久信を見せてください。期待しています。 さて、後任は伊原さんということになりそうです。「選手が甘い」という意味では、前回に東尾監督の後任として就任したときと同じようなチーム状態かもしれません。伊原さんもアクの強い人ですし、いろいろ選手とぶつかったりするんじゃないかなーとは思います。ただ、今のままでは優勝を争うことはできません。伊原さんにはチームを変えていってくれることを期待しています。 しかし、前回は伊東への繋ぎという泥をかぶった伊原さんですが、今回も潮崎への繋ぎという球団の意図が見えなくもありません。本人も気づいているでしょう。それでも受けてくれるのは、やはりまだライオンズブルーの血が流れているのでしょうか。もっとも、伊原さんがいない間にチームカラーはレジェンドブルーになってしまいましたけど。 ところで、伊原さんといえば名三塁コーチだったわけです。さすがに前回監督時のように三塁コーチに立ったりはしないでしょうが、その代わりに今の三塁コーチを鍛え上げてほしいと思います。もし見込みがなかったら石橋ジャパンに引き渡してしまいましょう。