ドラフト、日本シリーズにみんなの意識が集中しているところではありますが、統一球問題の第三者委員会の報告書が公開されました。
[統一球問題における「調査報告書」について](http://www.npb.or.jp/news/20131025.html)
我々は加藤良三さんに謝らなければいけないかもしれません。この報告によれば、彼は本当に反発係数の変更を知らなかったようなのです。「知らなかった」というよりは「知っていたとするだけの材料がない」という「疑わしきは罰せず」的な報告ではありますが、報告中の「最近結構飛び出しているみたいだけど、やっぱり日本の選手はアジャストしてくるねえ」という無邪気な発言が真実であれば、確かに本当に知らなかったんだろうな、という気はします。
しかし、かといってコミッショナーとして責任がないというわけではありませんし、報告書の中でも「重大な職務怠慢があり、仕様変更を認識していた場合に比肩すべき責任を免れないと言わざるを得ない」とされています。これは当然でしょうね。気づいていなければいけないポジションですし、気づくチャンスは何度もあった。それなのに気づけなかったのであれば、責任を取らざるを得ないでしょう。
なんJでは抜粋だけ読んで「加藤良三が作らせた」だの「ナベツネが雇った連中の報告書」だの好き勝手言っていますが、ちゃんと読めばそれなりに真摯な報告書だと思いますけどね。そもそも「コミッショナーは真っ白」じゃなくて「グレーではあるし、まともな人間なら気づいているはずだけど、気づいているという証拠がないから黒じゃなくて白にしておく」なんですよね。言い換えれば「加藤コミッショナーは知っていたかもしれない。でも知っていたとするだけの根拠がない。でも知るチャンスは何度もあった。でも気づけない無能な人だった」という報告なんですよ。ある意味黒を指摘するより辛辣ではあるのかなと思います。
しかしこの報告書、ところどころ伏せられているのはまあ仕方がないんでしょうけど、一度印刷したものをスキャンしてPDFにするのは……。そんなにコピペされるのが嫌だったの?